PAF系ピックアップレビュー①
The Buzztoneの57というピックアップをレビューしたいと思います。
ハンドメイドで製造されているP.Uで、PAFを強く意識したメーカーだと思います。
57というネーミングもGibsonのレスポールでPAFが搭載された1957年を指すものだと思います。
ロングレッグで木製スペーサーを使用するなどのポイントはしっかり押さえられています。
所謂「P.A.F」のデカールはついておらず油性ペンで「B」と「F」とポジションが書いてるところがアメリカンなP.Uです笑
ハムバッカー搭載Modが施されたヒスコレ56モデルに載せようと思って購入しました。
出力は7k~8kと若干低めの設定で、マグネットはアルニコ5が使われています。
数値上では低めの出力ではありますが、マグネットの影響か出音は予想より元気。
ピッキングのレスポンスも申し分なく、私の基準となるP.UであるHysteric PAFと比べてもほぼ同じくらい優れたレスポンスだと思います。
音に非常に張りがあるため、人によってはこちらの方がクイックだと感じる方もいるかもしれません。
フロントでも音が潰れず団子になることはないのでしっかり抜けてきますよ。
音域もどこかに偏っていたり変に削られているような感じもなくとても素直ですね、ギターの持つ音をそのまま出すという印象。
このP.Uにしたからサスティンが伸びるとかそういうような味付けも特に感じられません。
枯れ感はP.U単体ではそこまで強くなく、配線などで風味を加えるような合わせ方がいいかもしれないですね。
私は内部配線にかなり枯れ方向のものを使用したのでとてもビターなトーンになりました。
相対的な印象としては、Hysteric PAFを現在のPAFだとするならば、Buzztone 57に関しては1957年当時のPAFという印象ですね。
勝手なイメージでいうと、True HistoricやMurphy LabのレスポールにはHysteric PAF。
ヒスコレでもグロストップのレスポールに載せて使ってほしいのはBuzztone。
こんな感じでしょうか。
ハンドメイドのPAF系でもお値段はかなりお手頃です。
ただ流通がかなり少な目ではあるので簡単に試奏などができないのがネックですが、レスポール好きな人でバーストバッカーの暗さとレンジ感の不自然さが気になるという方にはハマるP.Uだと思います。